文字係数の2次不等式の解き方!場合分けの考え方は??

高校数学Ⅰで学習する2次不等式の単元から

「文字係数の2次不等式」

について解説していきます。

 

今回取り上げる問題はこちら!

【問題】

次の \(x\)についての2次不等式を解け。

(1)\(x^2-(2a+1)x+a^2+a<0\)

(2)\(x^2-(a+1)x+a≧0\)

(3)\(x^2-3ax+2a^2+a-1>0\)

(4)\(ax^2≦ax\)

【問題】

\(x^2-2x-3≦0\) , \(x^2-2(a+1)x+a^2+2a≦0\) を同時に満たす \(x\) が存在するような定数\(a\)の範囲を求めよ。

 

サクッと解ける基礎問題から、場合分けが必要なパターンまで。

それぞれの解き方、考え方について理解を深めておきましょう。

 

2次不等式の基礎についてはこちらを確認!

 

今回の問題はこちらの動画でも解説しています(‘◇’)ゞ

問題(1)文字の大小を区別せよ!

次の \(x\)についての2次不等式を解け。

(1)\(x^2-(2a+1)x+a^2+a<0\)

解き方の流れは、これまでの2次不等式を同じです。

因数分解または解の公式を利用して、「\(=0\)」になる値を求めます。

ただし、今回の問題では次のように文字を含んだ値が出てくるので、ちょっと注意が必要です。

 

ポイントとしては、\(x=a,a+1\) が求まったところ。

\(a\),\(a+1\) の大小関係を理解できるかどうかですね。

 

\(a\)がどんな値になるかは分かりませんが、

どんな値であっても、それに1を加えた数(\(a+1\))の方が大きくなるってことは明らかですよね。

大小関係が分かれば、放物線のグラフを書くことができるようになるので、あとは今まで通り範囲を求めていけばOKってことになりますね!

問題(2)(3)文字の大小について場合分け!

【問題】

次の \(x\)についての2次不等式を解け。

(2)\(x^2-(a+1)x+a≧0\)

まずは因数分解をして、「\(=0\)」になる値を求めます。

すると、\(x=a,1\) という値が求まります。

しかし、ここで困ったことが…

大小関係が分からん!

ということになります。\(a\) と \(1\) どっちが大きいか判断がつきません。

 

なので、仕方なく次のように場合分けをして進めていきます。

場合分けの方法としては、

  • \(a\)の方が小さいパターン ⇒ \(a<1\) のとき
  • \(a\)と\(1\) が同じになるパターン ⇒ \(a=1\) のとき
  • \(a\)の方が大きいパターン ⇒ \(a>1\) のとき

こんな感じで考えていけばいいですね!

 

では、次も同じパターンになるので練習としてご活用ください。

【問題】

次の \(x\)についての2次不等式を解け。

(3)\(x^2-3ax+2a^2+a-1>0\)

 

 

問題(4)文字の正負によって場合分け!

【問題】

次の \(x\)についての2次不等式を解け。

(4)\(ax^2≦ax\)

まずは因数分解をして、「\(=0\)」になる値を求めます。

すると、\(x=0,1\) という値はすぐに求まるのですが、

\(x^2\)の係数である \(a\) に符号が分からないので範囲が求まりません。

そこで、\(a\)を場合分けして消してしまおう!という考えになります。

 

場合分けの方法としては、

  • \(a\)が正 ⇒ 割っても不等号の向き変わらない
  • \(a\)が0 ⇒ 割れないので、\(0\)を代入して不等式を考える
  • \(a\)が負 ⇒ 割ると不等号の向きが変わる

こんな感じで考えていけばいいですね!

 

問題(5)数直線を使って範囲を考える!

【問題】

\(x^2-2x-3≦0\) , \(x^2-2(a+1)x+a^2+2a≦0\) を同時に満たす \(x\) が存在するような定数\(a\)の範囲を求めよ。

まずは、それぞれの不等式を解いて範囲を求めておきましょう。

 

これらの範囲を同時に満たすというのは、

このように3つのパターンが考えられます。

しかし、これらをパターンごとに条件式を作っていくのはちょっと複雑で大変そうですよね(^^;)

 

なので一旦、「共有点を持たない」という逆を考えていくことにしましょう。

すると、共有点を持たないというのは、

このように2パターンしかなく、条件式も簡単に作ることができます。

 

共有点を持たない ⇒ \(a<-3\) または \(3<a\) ですので

共有点を持つのは、上記の範囲以外ということになり、

\(-3≦a≦3\) となります。

 

まとめ!

お疲れ様でした!

文字係数の2次不等式についての解説でしたが、

正直、この辺はちょっと難しいよね(^^;)

よくご質問をいただく問題でもあります。

 

ですが、ここの問題を理解して、サクサク解けるようにしておけば高得点、高偏差値を狙っていくことができるようになります。

なので、たくさん練習して理解を深めておきましょうね(/・ω・)/

 

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