100~200までの整数のうち、次の整数の個数を求めよ。
(1)5の倍数
(2)5の倍数でない
(3)7の倍数
(4)5かつ7の倍数
(5)5または7の倍数
(6)5の倍数であるが7の倍数でない
このように倍数の個数について問われる問題。
どのように考えていけばよいのでしょうか。
この問題は算数、高校数学の両方で学習する内容です。
どちらの方にも理解できるように1問ずつていねいに解説していきますね(^^)
こちらの動画でも解説しています!
動画の資料はメルマガ講座の中でお渡ししています。無料で登録できるのでこちらからお願いします^^
倍数の個数を考える
(1)~(3)倍数の数え方
100~200までの整数のうち、次の整数の個数を求めよ。
(1)5の倍数
100~200までの間には、どんな5の倍数があるのか考えてみると…
$$\{100,105,110,\cdots,200\}$$
という数が入っていることが分かります。
でも、これっていくつあるのかが分かりにくいです。
なので、次のように掛け算の形にして表してみると分かりやすくなります。
$$\{5\times 20,5\times 21,\cdots,5\times 40\}$$
すると、\(5\times 20\)からスタートして\(5\times 40\)まであるということが読み取れます。
つまり

こんな感じで考えて
$$40-19=21個$$
となります。
よくある間違いで、\(40-20=20個\)としてしまう人がいます。
これだと1個多く数えてしまっているので、
上の画像のように1~40の中から20の手前である1から19を取り除いたと考えるようにしてください。
(1)答え
$$21個$$
100~200までの整数のうち、次の整数の個数を求めよ。
(2)5の倍数でない
100~200までの中には、\(200-99=101個\)の整数が入っています。
この中に5の倍数は(1)より21個ありましたね。
つまり、5の倍数でない整数は
$$101-21=80個$$
となります。
「~でない」という場合には、全体の個数から「~である」を引いてあげればOKです。
(2)答え
$$80個$$
100~200までの整数のうち、次の整数の個数を求めよ。
(3)7の倍数
(1)と同様に考えてみましょう。
$$\begin{eqnarray}&&\{105,112,\cdots ,196\}\\[5pt]&=&\{7\times 15, 7\times 16,\cdots ,7\times 28\} \end{eqnarray}$$
よって、7の倍数は
$$28-14=14個$$
となります。
(3)答え
$$14個$$
(4)「かつ」の考え方
100~200までの整数のうち、次の整数の個数を求めよ。
(4)5かつ7の倍数
「かつ」の場合には最小公倍数を考えることになります。
今回の問題では、「5かつ7の倍数 ⇔ 35の倍数」となります。
図で書くと、2つが重なっている部分ってことですね。

$$\begin{eqnarray}&&\{105,140,175\}\\[5pt]&=&\{7\times 15, 7\times 16,7\times 17\} \end{eqnarray}$$
よって、35の倍数(5かつ7の倍数)は
$$17-14=3個$$
となります。
まぁ、これくらいの数であれば目で数えたほうが早いですね(^^;)
(4)答え
$$3個$$
(5)「または」の考え方
100~200までの整数のうち、次の整数の個数を求めよ。
(5)5または7の倍数
「または」の場合には次のように考えましょう。
(5の倍数)+(7の倍数)-(5かつ7の倍数)
図で書くと分かりやすいです。

「または」というのは色がついているすべての部分のことを表しています。
なので、5の倍数と7の倍数の個数を足し合わせます。
しかし、そのまま足してしまうと重なっている部分がダブってしまいます。
なので、ダブったところを取り除くために「かつ」の部分を引いてあげるのです。

(1)(3)(4)の答えを利用すると
$$21+14-3=32個$$
となります。
(5)答え
$$32個$$
(6)「~ではあるが~ではない」の考え方
100~200までの整数のうち、次の整数の個数を求めよ。
(6)5の倍数であるが7の倍数でない
これは少しややこしい表現ではありますが
「5の倍数の中から7の倍数を取り除いたもの」
ってことになります。

つまり、5の倍数から35の倍数を引いてあげればOKということになります。

よって、(1)(3)より
$$21-3=18個$$
(6)答え
$$18個$$
まとめ!
今回は倍数の数え方についてパターン別に解説しました。
(1)で解説したように、個数の数え方には注意です。
20~40を数えるというときには、
「1~40」引く「1~19」というイメージを持っておきましょう。
「または」「~であるが~でない」など
ややこしい言い回しが出てきた場合には図を書いて考えてみるとよいですね。
問われている部分がどこなのか、色をつけて考えると分かりやすくなります(/・ω・)/
- 倍数の個数を求める問題、どうやって考えればいい?? ←今回の記事
- 集合の要素の個数の問題「できた・できない・どちらも~」
- 集合の要素の個数の最大・最小を求める!イメージ図と不等式を使って考える!
- 3つの集合の要素の個数、イメージ図を使いながら求め方を解説!
- 展開したときの項の数を求め方は?
- 約数の個数と総和を求める公式は?問題を使って解説!
- 硬貨を使って支払える金額は何通り??
- 大中小3つのサイコロを投げるとき何通り?奇数、偶数?4の倍数?
- 順列Pの計算のやり方を簡単にサクッと解説するぞ!
- 3桁、4桁の整数をつくる問題をパターン別に解説!
- 円順列!交互、隣り合う、向かい合うときにはどう考える??
- じゅず順列の解き方はどうやる?円順列との違いは?
- 重複順列の基本問題の解き方をイチから解説するぞ!
- 部分集合の個数の求め方についてイチから解説するぞ!
- 部屋割りの考え方についてイチから解説!
- 平面、空間の塗り分け問題の解き方まとめ!
- 組み合わせCの計算のやり方を簡単にサクッと解説するぞ!
- 平行四辺形は何個ある?考え方を解説!
- 組み分けの場合の数の求め方・考え方をイチから解説!
- なぜ?同じものを含む順列の公式と使い方について問題解説!
- 重複を許す組み合わせ!Hを使った公式、仕切りを使った考え方を解説!
- サイコロの最大値が5、最小値が2になる確率はどうやって考える?
- 反復試行の確率!なぜこんな公式に?Cを使う理由とは
- 反復試行の確率!3つの事象があるときのやり方は?
- 反復試行の確率!数直線、点の移動を考えるサイコロ問題の解き方は?
- 条件付き確率の考え方を図を使ってイチからわかりやすく!
- 期待値とは?求め方を簡単にサクッと解説!
コメントを残す