高校数学Aで学習する集合の単元から
「3つの集合の要素の個数」
について解説していきます。
集合が3つになるとイメージが難しくなるよね(^^;)
この記事では、画像を使いながら
なるべーくかみ砕きながら解説していきますね!
取り上げる問題はこちら!
【問題】
1から200までの整数のうち,3または5または7で割り切れる数は全部でいくつあるか求めよ。
3つの集合の和集合の個数を求めるには?
3つの集合の和集合を求めるにはどうすればよいでしょうか。
まず、2つの集合の場合について確認しておきましょう。
「それぞれの集合の個数を足して、重なっている部分を引く」でしたね。
では、これが3つの集合になると
だいぶややこしくなりますが、こんな感じで求めることができます。
まずは、それぞれの集合の個数を足す。
次に、2つの集合が重なっている部分を引く。
最後に、3つの集合が重なっている部分を足す。
という手順になります。
なんで、最後に3つの重なり部分を足す必要があるの?
という疑問をいただくことが多いのですが、
2つの集合が重なっている部分をすべて引いていくと、
上の画像のように、3つ重なっている部分がなくなってしまうんですね。
なので、最後にこの部分を補ってあげる必要があるってわけです。
3つの集合の問題解説
【問題】
1から200までの整数のうち,3または5または7で割り切れる数は全部でいくつあるか求めよ。
3で割り切れる数の集合をAとすると
\(A=\{3\cdot 1, \cdots ,3\cdot 66 \}\) ⇒ \(n(A)=66\)
5で割り切れる数の集合をBとすると
\(B=\{5\cdot 1, \cdots ,5\cdot 40 \}\) ⇒ \(n(B)=40\)
7で割り切れる数の集合をC とすると
\(C=\{7\cdot 1, \cdots ,7\cdot 28 \}\) ⇒ \(n(C)=28\)
\(A\cap B\) は3と5の最小公倍数15で割り切れる数の集合だから
\(A\cap B=\{15\cdot 1, \cdots ,15\cdot 13 \}\) ⇒ \(n(A\cap B)=13\)
\(B\cap C\) は5と7の最小公倍数35で割り切れる数の集合だから
\(B\cap C=\{35\cdot 1, \cdots ,35\cdot 5 \}\) ⇒ \(n(B\cap C)=5\)
\(A\cap C\) は3と7の最小公倍数21で割り切れる数の集合だから
\(A\cap C=\{21\cdot 1, \cdots ,21\cdot 9 \}\) ⇒ \(n(A\cap C)=9\)
\(A\cap B\cap C\) は3と5と7の最小公倍数105で割り切れる数の集合だから
\(A\cap B\cap C=\{105\cdot 1\}\) ⇒ \(n(A\cap B\cap C)=1\)
よって、\(n(A\cup B\cup C)\) は次のように求めることができます。
答え
$$108個$$
ちょっと違ったパターンにも挑戦!
【問題】
3つの集合A,B,Cがある。
\(n(U)=100\), \(n(A)=50\), \(n(B)=13\), \(n(C)=30\), \(n(A\cap C)=9\)
\(n(B\cap C)=10\), \(n(A\cap B\cap C)=3\), \(n(\overline{A}\cap \overline{B}\cap \overline{C})=28\)
このとき,\(n(A\cap B)\), \(n(A\cap\overline{B}\cap \overline{C})\) を求めよ。
まずは、 \(n(\overline{A}\cap \overline{B}\cap \overline{C})=28\) から \(n(A\cup B\cup C)\) を求めましょう。
次に、3つの和集合を求める式に分かっている値を当てはめていきます。
\(n(A\cap\overline{B}\cap \overline{C})\) というのは、
ここの部分のことですね。
つまり、3つの和集合からBとCの和集合を取り除いた部分ということになります。
よって、
答え
$$n(A\cap B)=5$$
$$n(A\cap\overline{B}\cap \overline{C})=39$$
まとめ!
お疲れ様でした!
3つの集合になるとちょっとイメージが難しいのですが、
次の式をしっかりと覚えておいてくださいね!
この式を用いることで、いろんな部分の個数を求めることができるようになります。
これで得点アップ間違いなしですね(/・ω・)/
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ちょっと違ったパターンに…というやつで
100-28が77になる意味がわかんないですね
訂正しておきました!