今回は『平方根』の単元から
ルートを\(a\sqrt{b}\)の形にする方法を解説していくよ!
シンプルな変形から
$$\Large{\displaystyle \sqrt{24}}$$
このような数の大きなもの
$$\Large{\sqrt{336}}$$
分数のもの
$$\Large{\sqrt{\frac{5}{16}}}$$
$$\Large{\frac{\sqrt{12}}{4}}$$
まで徹底解説していきます!
今回の記事は、こちらの動画でも解説しています(/・ω・)/
平方根変形の基本
まず、平方根の形を変形していく上で
必ず覚えておきたい基礎がこちら
正の数の2乗になっているとルートの外に出すことができる
このようにルートの中に正の数の2乗になっているモノがあれば
ルートの外に出すことができます。
このように2乗になるモノが複数個あったり
2乗にならないモノが混じっていても
同様に変形することができます。
つまり
変形したいルートの中身に
2乗になる数がどれだけあるか?を見極めることができれば
簡単に\(a\sqrt{b}\)の形に変形することができます。
それでは
2乗になる数はどうやって見つければ良いのか?
素因数分解を使うパターン
ルートの中に、2乗の数がどれだけあるかを見つける方法の一つとして『素因数分解』を利用する方法があります。
例えば\(\sqrt{45}\)を変形して\(a\sqrt{b}\)の形にしたい場合
45を素因数分解してやります。
すると45には3の2乗が含まれていることがわかります。
よって
$$\Large{\sqrt{\mathstrut 45}=\sqrt{\mathstrut 3^2\times 5}}$$
$$\Large{=3\sqrt{\mathstrut 5}}$$
と、変形してやることができます。
ちょっと手間ではありますが
素因数分解を利用することで
2乗になっている数を簡単に見つけることができました。
ただし!
素因数分解を利用して2乗を見つける方法では
ちょっと気をつけたいことがあります。
336を素因数分解すると
$$\Large{336=2^4\times 3\times 7}$$
となるのですが
平方根の変形では2乗になるパーツを見つけたいだけなので
\(2^4\)は崩してやって
$$\Large{336=2^2\times2^2\times 3\times 7}$$
としてやりましょう。
すると
$$\Large{\sqrt{\mathstrut 336}=\sqrt{\mathstrut 2^2\times2^2\times 3\times 7}}$$
$$\Large{=2\times2\sqrt{\mathstrut 3\times 7}}$$
$$\Large{=4\sqrt{\mathstrut 21}}$$
となります。
大きな数を素因数分解するときには、気を付けてくださいね。
平方数の積を作るパターン
上では、素因数分解を使って
2乗になるパーツを見つけるという方法を紹介しました。
でも、正直…
素因数分解って
めんどうじゃなーーーい??
というわけで
ちょっと上級者向けではありますが
平方数を使って考える方法を紹介します。
平方数とは自然数の2乗によってできあがる数のことをいいます。
$$\Large{1^2=1}$$
$$\Large{2^2=4}$$
$$\Large{3^2=9}$$
$$\Large{4^2=16}$$
$$\Large{5^2=25}$$
$$\Large{6^2=36}$$
$$\Large{7^2=49}$$
$$\Large{8^2=64}$$
$$\Large{9^2=81}$$
$$\Large{10^2=100}$$
$$\Large{11^2=121}$$
$$\Large{12^2=144}$$
$$\Large{13^2=169}$$
$$\Large{14^2=196}$$
$$\Large{15^2=225}$$
$$\Large{\vdots}$$
つまり、これらの数の積で表すことができれば
その数は、2乗のパーツを含むことがわかります。
例えば
$$\Large{\sqrt{\mathstrut 24}=\sqrt{\mathstrut 4\times 6}}$$
24は4という平方数を使って積の形で表すことができます。
\(4=2^2\)になるので
$$\Large{\sqrt{\mathstrut 24}=2\sqrt{\mathstrut 6}}$$
となります。
このように
2乗となる平方数を覚えておけば
これらの数を使って積の形で表すことができないか考えます。
平方数を使って表すことができれば
ルートの外に出してやることができます。
いくつか例を挙げておきます。
$$\Large{\sqrt{\mathstrut 12}=\sqrt{\mathstrut 4\times 3}}$$
$$\Large{=2\sqrt{\mathstrut 3}}$$
$$\Large{\sqrt{\mathstrut 32}=\sqrt{\mathstrut 16\times 2}}$$
$$\Large{=4\sqrt{\mathstrut 2}}$$
$$\Large{\sqrt{\mathstrut 50}=\sqrt{\mathstrut 25\times 2}}$$
$$\Large{=5\sqrt{\mathstrut 2}}$$
$$\Large{\sqrt{\mathstrut 180}=\sqrt{\mathstrut 36\times 5}}$$
$$\Large{=6\sqrt{\mathstrut 5}}$$
たくさん問題をこなして慣れてくれば
素因数分解を使ってやるよりも楽にできるようになるはずです(^^)
それでは、問題演習を通して理解を深めていきましょう。
演習問題で理解を深める!
次の数を変形して、\(a\sqrt{b}\)の形にしなさい。
(1)\(\sqrt{48}\)
(2)\(\sqrt{588}\)
(3)\(\displaystyle \sqrt{\frac{3}{25}}\)
(4)\(\displaystyle \frac{\sqrt{12}}{3}\)
(1)の答え
48を素因数分解してやると
\(\Large{48=2^4\times 3}\)となります。
2乗がどれくらいあるかを知りたいので4乗は
\(\Large{48=2^2\times 2^2\times 3}\)というように変形してやります。
よって
$$\Large{\sqrt{48}=\sqrt{2^2\times 2^2\times 3}}$$
$$\Large{=2\times 2\sqrt{3}}$$
$$\Large{=4\sqrt{3}}$$
16という平方数を使って考えると
$$\Large{\sqrt{48}=\sqrt{16\times 3}}$$
$$\Large{=4\sqrt{3}}$$
こんな感じで変形していくこともできます。
(2)の答え
588を素因数分解してやると
\(\Large{588=2^2\times 3\times 7^2}\)となります。
よって
$$\Large{\sqrt{588}=\sqrt{2^2\times 3\times 7^2}}$$
$$\Large{=2\times 7\sqrt{3}}$$
$$\Large{=14\sqrt{3}}$$
となります。
このように大きい数を変形する場合には
平方数を利用して考えるのは難しいですね。
素因数分解で考えていきましょう。
(3)の答え
ルートを分母、分子それぞれにわけてやります
$$\Large{\sqrt{\frac{3}{25}}=\frac{\sqrt{3}}{\sqrt{25}}}$$
$$\Large{=\frac{\sqrt{3}}{5}}$$
そうすると、このように変形することができます。
(4)の答え
分数ではありますが
気にすることなく分子のルートを変形していきましょう。
$$\Large{\frac{\sqrt{12}}{3}=\frac{\sqrt{2^2\times 3}}{3}}$$
$$\Large{=\frac{2\sqrt{3}}{3}}$$
となります。
時間足りない…を防ぐために追加演習で計算力を鍛えよう!
さて、ここまでのところでルートの変形はバッチリかな?
あとはたくさんの問題にチャレンジして素早く、正確に解けるようにしていきましょう!
ここを練習しておかないと、テストのときに「やり方はわかっていたのに、時間が足りなかった…」という悲しいことになっちゃいます( ;∀;)
なので、この記事を読んでくれている方が「サクサク解いて満点ゲット~♪」となるように、追加演習を用意しました!
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a√bの形に変形する方法 まとめ
お疲れ様でした!
\(a\sqrt{b}\)の形に変形する方法を練習してきました。
変形のポイントは
2乗を見つけて、外に出す。
ということでしたね。
2乗になる数を見つけるためには
素因数分解を利用するパターンと
平方数を利用するパターンがありました。
慣れるまでは素因数分解が楽だとは思いますが
数学の得意な人のほとんどは、平方数を利用するパターンを
頭の中で計算してスラスラ解くことができています。
素因数分解でのやり方を完全にマスターした人は
平方数を利用するパターンにも挑戦してみましょう!
ルートとは?平方根の求め方を解説!分数や小数の場合はどうやる?
a√bの形に変形するやり方とは?←今回の記事
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