三平方の定理とは、次のようなものでしたね。

これに対して、三平方の定理の逆とは??
そもそも、なぜそんなことが成り立つの?証明方法は?
という点について解説していきます。
最後は、問題も用意しているので、この記事を通して三平方の定理の逆について理解を深めていきましょう!
三平方の定理の逆ってなに?
三平方の定理を文字で起こしてみるとこんな感じ。
これを逆にしたものを
これを三平方の定理の逆といいます。
簡単にいうと…
3つの辺を見比べて
(一番長い辺)^2=(他の辺)^2+(他の辺)^2
が成立するならば、その三角形は直角三角形になるぜ!ってことだね。
ちょっと具体例を見てみましょう。
【例題】次の長さを3辺とする三角形は直角三角形になるかどうか答えなさい。
3cm, 4cm, 5cm
この中で一番長い辺は5㎝です。
他の長さが3㎝、4㎝ですね。
(一番長い辺)^2=5^2=25
(他の辺)^2+(他の辺)^2=3^2+4^2=25
よって、(一番長い辺)^2=(他の辺)^2+(他の辺)^2 が成り立ってる!
ってことが分かるよね。
だから、三平方の定理の逆より
直角三角形になるということがいえます。
【例題】次の長さを3辺とする三角形は直角三角形になるかどうか答えなさい。
7cm, 8cm, 9cm
この中で一番長い辺は9㎝です。
他の長さが7㎝、8㎝ですね。
(一番長い辺)^2=9^2=81
(他の辺)^2+(他の辺)^2=7^2+8^2=113
よって、(一番長い辺)^2=(他の辺)^2+(他の辺)^2 が成り立たない!
だから、この三角形は直角三角形ではありません。
このように、三平方の定理の逆を用いると3辺の長さからその三角形が直角三角形になるかどうかを調べることができるというわけです。
便利ですね~♪
ここからは高校生になってから学習すると思いますが
3辺の長さが次のような関係になっている場合
c^2=a^2+b^2 ⇒ 直角三角形
c^2>a^2+b^2 ⇒ 鈍角三角形
c^2<a^2+b^2 ⇒ 鋭角三角形
このように、3辺の長さからいろんな三角形の形を判断することもできます。
マメ知識として頭に入れといてください(^^)




三平方の定理の逆を証明する
三平方の定理の逆って、なんで成り立つの?証明はどうすんの?ってことをお話していきます。
まずは、c^2=a^2+b^2 が成り立っている三角形を作ります。


これに対して、辺の長さa, b をもち、その間の角が直角となる三角形を作ります。


このときにできる斜辺の長さをc’とすると、直角三角形なので三平方の定理より
c’^2=a^2+b^2
が成立します。
仮定より、c^2=a^2+b^2 だから
c^2=c’^2
c>0, c’>0 なので、c=c’ ということが分かります。
そうなると、2つの三角形は3辺の長さがそれぞれ等しいので合同だということが判明!


三角形が合同ということは、対応する角の大きさも等しい。
つまり、∠C=∠C’=90° となります。
以上より
c^2=a^2+b^2 ならば ∠C=90° となることが証明できました!
つまり、△ABCはcを斜辺とする直角三角形になるということが分かりましたね。
三平方の定理の逆を使った問題
【例題】次の長さを3辺とする三角形は直角三角形になるかどうか答えなさい。
2cm, 3cm, 4cm
【例題】次の長さを3辺とする三角形は直角三角形になるかどうか答えなさい。
2cm, 3cm, \sqrt{5}cm
【例題】次の長さを3辺とする三角形は直角三角形になるかどうか答えなさい。
\sqrt{5}cm, \sqrt{7}cm, 2\sqrt{3}cm
三平方の定理の逆【まとめ】
お疲れ様でした!
三平方の定理の逆について理解していただけたでしょうか?


これを使えば三角形の辺の長さから、その三角形が直角三角形になるかどうかを調べることができます。
証明などを問題として問われることは少ないと思いますが、今回練習したように3辺の長さから直角三角形になるかどうかを調べる問題はよく出題されるので、頭に入れておいてくださいね(^^)
三平方の定理の逆ってなに?どうやって証明するの?←今回の記事
とてもわかりやすくて、ためになりました!ありがとうございました!
こちらこそ、素敵なコメントありがとうございました(^^)
とてもわかりやすくて、簡単に理解することができました
本当に助かりました
ありがとうございます
三平方の定理は知っていたからとてもためになりました