今回は中3で学習する展開の計算について解説していきます!
この展開の計算とは、今後学習していく単元で必須となってくる計算方法の1つです。
しっかりとマスターしておきたいですね(^^)
Contents
式を展開するとは?分配法則を使って計算
このような式の計算方法を覚えていますか?
$$\LARGE{3x(2x+y)}$$
かっこにかけ算や割り算がくっついているときには

このように分配法則を使って計算していくのでしたね!
では、このような式の場合はどうでしょうか?
$$\LARGE{(a+2)(b-1)}$$
かっことかっこをかけ算をする場合

このように分配法則を使って計算していきます。
計算が多くて面倒ですけど、複雑な計算ではありませんね^^
このようにかっこの掛け算を分配法則を利用して、バラバラの状態にしていく計算のことを式を展開するといいます。

もっと正確にいうと
単項式や多項式に積の形をした式を、かっこをはずして単項式の和の形にすることを展開といいます。

それでは、式の展開を練習してみましょう!
次の式を展開しなさい。
$$\large{(x+2)(3x+4)}$$
$$\large{(x-y+2)(x-y+1)}$$
展開をラクにする乗法公式
展開の計算方法は理解してもらえましたか?
でも、ぶっちゃけ…

めんどいよねw
計算が多い!
少しラクして計算できないかな…
ということで登場するのが乗法公式!というものです。
乗法公式①

このように展開したい式のかっこの中に、共通しているパーツが含まれているときには、ちょっとラクをして計算することができます。

これが慣れてくると暗算で計算ができるようになってきます。
というわけで、練習問題を通して公式をマスターしていきましょう。
次の式を展開しなさい。
$$\large{(x+4)(x+5)}$$
$$\large{(x-2)(x+4)}$$
$$\large{(x-7)(x-9)}$$
バッチリでしたか?^^
次はちょっとした応用も見ておきましょう。
かっこの中の共通しているパーツが次の式のように係数付きの場合

ちゃんと係数も忘れずに計算していきましょうね!
それでは、こちらも練習しておきましょう。
次の式を展開しなさい。
$$\large{(3x-4)(3x-1)}$$
$$\large{(5x+2)(5x-3)}$$
乗法公式②
次は展開したい式のかっこの中身が

このように、1か所符号が違うだけで他が全く同じになっている場合
展開をすると

必ず真ん中部分が消えてしまいますよね。
それなら初めから、真ん中部分の計算は無視してやればOKです。
ということで、このように展開してやればラクに計算することができますね。

それでは、練習問題を通して公式をマスターしていきましょう。
次の式を展開しなさい。
$$\large{(x-7)(x+7)}$$
$$\large{(2x-3)(2x+3)}$$
$$\large{(3x+5y)(3x-5y)}$$
乗法公式③

このように同じかっこどうしを計算するときには2乗の形を使って表します。
そして、同じかっこどうしを展開すると

必ず真ん中部分で同じパーツが出てくることが分かりますよね。
それなら初めから真ん中部分は2倍してやればいいじゃん!
ということで、2乗の展開が出てきたら次のように計算していきましょう。

それでは、練習問題を通して2乗の展開公式をマスターしていきましょう。
次の式を展開しなさい。
$$\large{(x+5)^2}$$
$$\large{(x-4)^2}$$
$$\large{(2x+y)^2}$$
以上で、中学で学習する展開公式は完了になります^^
次は、展開公式を利用した応用問題?というか計算ミスが起こりやすそうな問題を取り上げていきます。
分数が出てくる展開
展開の計算において、分数が含まれているモノは計算ミスが多発します。
その為、ここでは分数の展開をひたすら練習していきましょう!
計算方法が変わるわけではありませんので、分数の計算をしっかりと身につけれもらえれば解くことができるはずです。がんばろー!
まずは、こちら
$$\large{\left(x+\frac{1}{2}\right)^2}$$
分数が出てきても、ちゃんと公式に当てはめていけばOKです。
$$\left(x+\frac{1}{2}\right)^2$$
$$=x^2+2\times x\times \frac{1}{2}+\left(\frac{1}{2}\right)^2$$
$$=x^2+x+\frac{1}{4}$$
次はこちらの展開です。
$$\large{\left(\frac{2}{3}x+\frac{1}{4}y\right)\left(\frac{2}{3}x-\frac{1}{4}y\right)}$$
うぉーー見た目が難しそうっすね(^^;
でも、乗法公式②に当てはめていけば楽勝です。
$$\left(\frac{2}{3}x+\frac{1}{4}y\right)\left(\frac{2}{3}x-\frac{1}{4}y\right)$$
$$=\left(\frac{2}{3}x\right)^2-\left(\frac{1}{4}y\right)^2$$
$$=\frac{4}{9}x^2-\frac{1}{16}y^2$$
最後はこちら
$$\large{\left(x+\frac{1}{2}\right)\left(x+\frac{1}{3}\right)}$$
こちらは乗法公式①を利用して解いていきましょう。
$$\left(x+\frac{1}{2}\right)\left(x+\frac{1}{3}\right)$$
$$=x^2+\left(\frac{1}{2}+\frac{1}{3}\right)x+\frac{1}{2}\times \frac{1}{3}$$
$$=x^2+\left(\frac{3}{6}+\frac{2}{6}\right)x+\frac{1}{6}$$
$$=x^2+\frac{5}{6}x+\frac{1}{6}$$
途中で通分が必要になるのが少し面倒ではありますが、解き方の考え方は同じですね^^
このように分数の展開であっても、公式通りに当てはめていくだけで簡単に解くことができます。
見た目が難しそうだからって、手を付けずに空白にしておくのは勿体ないですよ(^^)
置き換えをして工夫して展開する
次は、応用問題である置き換えを利用した展開計算について解説していきます。
$$\large{(x-y+2)(x-y-4)}$$
それぞれのかっこの中に同じようなかたまりがあるとき

このように置き換えを利用してやると、少しラクに展開を計算することができます。
$$(A+2)(A-4)$$
$$=A^2-2A-8$$
ここから\(A=x-y\)を元に戻してやります。
$$=(x-y)^2-2(x-y)-8$$
$$=x^2-2xy+y^2-2x+2y-8$$
これで完成です!
普通に分配法則を使って計算しても良いのですが、それだとかなり面倒ですよね(^^;
そういうときには、今回のような置き換えを利用してやるとラクに計算できる場合もあります。
まとめ
お疲れ様でした!
最後に乗法公式を確認しておきましょう。
乗法公式①
~かっこ内に1つだけ共通するパーツがある場合~
$$(x+a)(x+b)=x^2+(a+b)x+ab$$
乗法公式②
~1か所符号が違うだけの場合~
$$(a+b)(a-b)=a^2-b^2$$
乗法公式③
~かっこに2乗がある場合~
$$(a+b)^2=a^2+2ab+b^2$$
$$(a-b)^2=a^2-2ab+b^2$$
数学の成績が落ちてきた…と焦っていませんか?
数スタのメルマガ講座(中学生)では、
以下の内容を無料でお届けします!
① 基礎力アップ!点をあげるための演習問題
② 文章題、図形、関数のニガテをなくすための特別講義
③ テストで得点アップさせるための限定動画
④ オリジナル教材の配布など、様々な企画を実施!
今なら登録特典として、「高校入試で使える公式集」をプレゼントしています!

数スタのメルマガ講座を受講して、一緒に合格を勝ち取りましょう!
とても良かった。
ありがとう
ありがとうございます!!