こんにちは!数スタの小田です。
今回は高校数学Aで学習する図形の単元から「2直線のなす角」について取り上げます。
【問題①】立方体のなす角
次の立方体について、次の2直線のなす角\(\theta\)を求めなさい。ただし、\(0°≦\theta≦ 90°\)とする。

【問題②】正六角柱のなす角
下の図の正六角柱 ABCDEF-GHIJKL において、次の2直線のなす角を求めなさい。ただし、なす角\(\theta\) は\(0°≦\theta≦ 90°\)とする。

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2直線のなす角の考え方
2直線のなす角とはどの部分を見ていけばよいのでしょうか。
2直線が同じ平面上にある場合は簡単です。

このように交わる部分を見ていけばOKですね。角の大きさについては問題に指定があると思いますが、0°~90°の範囲で求めることが多いです。
一方で、2直線が同じ平面上にない(それぞれが離れている)ときは、

このように同じ平面上になるように平行移動させてから角を調べましょう。
おそらくテストに出てくる問題のほとんどは「同じ平面上にない」パターンになってきます。
なので、
- 2直線が重なるように平行移動する
- 重なるところの角を調べる
この2STEPで解いていくことを覚えておきましょう!
問題① 立方体のなす角

(1)AB, DH

ABを平行移動させてDCのところにもっていきましょう!
そこから面CDHGを取り出して考えてみると、2直線のなす角は90°だと読み取れますね。
(2)AB,EG

ABを平行移動させてEFのところにもっていきましょう!
そこから面EFGHを取り出して考えてみると、EGは正方形の対角線になっているので、2直線のなす角は45°だと読み取れますね。
(3)AC,FH

ACを平行移動させてEGのところにもっていきましょう!
そこから面EFGHを取り出して考えてみると、EGとFHはそれぞれ正方形の対角線となっています。正方形の対角線は垂直に交わるので、2直線のなす角は90°だと読み取れますね。
(4)AC,DG

これはちょいムズでしたね(^^;)
まずはACを平行移動させてEGのところにもっていく。
そこから2直線EG、DGによってつくられる平面EGDを取り出して考えていきます。
すると、この△DEGの3辺はそれぞれ正方形の対角線にあたる部分なので長さがすべて等しくなります。つまし、△DEGは正三角形ですね。(内角はすべて60°)
よって、EG、DGのなす角は60°となります。
問題② 正六角柱のなす角

(1)AB,IJ


ABを平行移動させてGHのところにもっていきましょう!
そこから底面の正六角形を取り出して考えますが、この時点ではまだ2直線が離れた状態になっていて角度がよみとりづらいです…(^^;)
なので、GH(青マーカー)を横に平行移動させてIJ(赤マーカー)と重なるようにしましょう。このとき、正六角形の対角線を引いておくと角度が読み取りやすいです。
対角線をひくと、正六角形の中に正三角形が6個できますね。今回求める角は、その正三角形の内角と等しくなりますので、60°だと読み取れます。
(2)FC,HJ


FCを平行移動させてLIのところにもっていきましょう!
そこから底面の正六角形を取り出して考えると、LI(青マーカー)は対称の軸、HJ(赤マーカー)は対応する点を結んだ線になっています。線対称である図形の性質から、この2直線は垂直に交わることがわかります。
よって、90°だと読み取れますね。
ちょっと難しく説明しちゃいましたが、まぁ見た目から90°っぽいなっていうのはすぐにわかりますね^^
(3)AB,GI


ABを平行移動させてGHのところにもっていきましょう!
そこから底面の正六角形を取り出して考えると、△HGIは頂角120°の二等辺三角形であることから、底角を求めると30°となります。
正六角形の1つの内角が120°になることは大丈夫かな?
120°の求め方について、補足を載せておきますので参考にしてください!
【考え方①】
正六角形の内角の和 \(720°\) ⇒ 1つ分の内角 \(720\div6=120°\)
【考え方②】
正六角形の1つ分の外角 \(360\div6=60°\) ⇒ 1つ分の内角 \(180-60=120°\)
それでは、今回の演習は以上です!
やり方がわかれば簡単な問題ですよね^^
平行移動 ⇒ 重なったところを読み取る
この流されをしっかりとおさえておきましょう(‘ω’)ノ
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