【数B】二項分布の期待値、分散、標準偏差の求め方をイチから!

こんにちは!数スタの小田です。

今回は高校数学Bで学習する確率分布の単元から「二項分布」について取り上げます。

見た目はちょっと難しく見えるんだけど、これを利用することで期待値、分散、標準偏差がとってもラクに計算できるようになります^^

今回の記事を通して、しっかりと理解を深めていきましょう!

 

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二項分布とは

それではこちらの確率変数\(X\)について考えてみましょう。

「○回中、△回・・・が出る」といった確率を考えているので、これは反復試行で計算することができます!

 

つまり、

上のような計算で確率を求めることができます。

 

このように反復試行で計算できる\(X\)を「二項分布に従う」といって

このように表していきます。

 

二項分布の表し方をまとめておくことこんな感じです!

\(n,p\)とか文字が出てきてややこしいですが、試行回数と起こる確率を表記しているんだなってことを理解しておけば簡単なことですね!

ちなみに、起こらない確率\(q\)は表記しないのですが、\(1-p\)で簡単に求めることができます。

 

反復試行 ⇒ 二項分布に従う

二項分布の表し方 ⇒ 試行回数と起こる確率を表記

 

このことを覚えておけば大丈夫です!

それでは、ここからは二項分布の形を作る練習をしてみましょう。

二項分布の形を作る練習

次の確率変数\(X\)に従う二項分布を\(B(n,p)\)の形で表しなさい。

(1)1個のさいころを5回投げるとき、3の倍数の目が出た回数\(X\)

反復試行だから二項分布!

まず最初に見るのは試行回数。さいころを5回投げるのでここが5になります。

次に3の倍数の目が出る確率を求めます。

3の倍数は3,6の2通りなので確率は \(\frac{2}{6}=\frac{1}{3}\)ですね。

これで完成です!かんたんだね^^

答え

 

(2)1枚の硬貨を8回投げるとき、表の出た回数\(X\)

反復試行だから二項分布!

まず最初に見るのは試行回数。硬貨を8回投げるのでここが8になります。

次に表が出る確率は \(\frac{1}{2}\)ですね。

 

これで完成です!楽勝だね^^

答え

二項分布の期待値、分散、標準偏差

さてさて、ここまでのところで「二項分布だから何なん?」「何のためにこんなことしてんの?」と疑問を感じた方もいたかもしれません(^^;)

ですが、ここからの話を聞くと「二項分布ありがてぇ!!」となるはずです。

というのも、二項分布に従うときは、次のように期待値、分散、標準偏差がサクッと求めれちゃうからなんですね!

 

文字が多くてイメージしづらいかもしれませんので、次の例題を見てみましょう。

二項分布の表記には、起こらない確率\(q\)が書かれていないので、まずはそれを求めておきましょう。

 

そして、

期待値は\(n\)と\(p\)を掛けるだけ。

分散は\(n\)と\(p\)と\(q\)をすべて掛ける。

標準偏差は分散にルートをつけるだけ。

 

めちゃくちゃラクに計算出来ちゃいますよね!二項分布ありがたや~!!

期待値、分散、標準偏差の練習

確率変数\(X\)が次の二項分布に従うとき、\(X\)の期待値、分散および標準偏差を求めなさい。
解答&解説

 

 

解答&解説

 

それでは、いよいよ二項分布を使った本格的な問題にチャレンジしていきましょう!

問題にチャレンジしよう!

【問題①】

白玉3個と赤玉7個が入った袋から1回の玉を取り出してもとに戻す。この試行を10回繰り返すとき、白玉が出る回数\(X\)の期待値と標準偏差を求めなさい。

解答&解説

反復試行なので二項分布ですね!まずは二項分布の形で表してください。そうすれば先ほど練習した計算でそれぞれ簡単に求めることができますね。

 

【問題②】

2枚の硬貨を投げて、ともに表が出たら\(a\)、その他のときは0をとる確率変数を考える。この試行を10回繰り返したときの確率変数の和\(X\)の期待値、分散を求めなさい。

解答&解説

これは少し工夫が必要ですが、変換を上手く活用して解いていきましょう。

 

まとめ

お疲れさまでした!

これで二項分布の基礎はバッチリかな^^

二項分布の表し方、期待値、分散、標準偏差の求め方、これらをしっかりと覚えてサクサク計算できるようにしておきましょう!

 

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